秋ナス、またの名を名残茄子(なごりなす)という。
ナスってインド生まれの食べ物と言われており、
1000年以上日本で栽培されているらしいです。
「一富士、二鷹、三茄子」とか、「精霊馬」に使われたりとか、
かなり長い間日常に溶け込んでる感ありますよね。
そんなナスといえば、 「秋ナスは嫁に食わすな」 が、
まずもって思い出される言葉な気がします。
美味しいのに勿体ない、って説が有力なようですが、
「体を冷やす茄子を食べさせては危険だ」とか、
「秋茄子のように子種(=子供を産みづらくなる)になるから」的な、
「あくまで奥さんのことを気を使ってですよ」 っていう説もあるそうです。
その辺りはこのOK Waveの回答に詳しいです。
1)そこで、一つに、たいへん美味なものなので、嫁には食べさせないという姑の「嫁いびり」のような意味で使われるのだという説があります。 2)また、茄子は確かに身体を冷やす作用があり、それ故、旬でない夏に好まれるのですが、しかし、身重な嫁の身体には、冷えるのはよくないので、嫁には食べさせないという実際的な健康上の配慮からの言葉だという説もあります。 3)第三に、象徴的な意味で、秋茄子は、種子が小さくなっているので、子種がなくなる、という呪術的発想で、嫁には食べさせないという説があります。
とまあ、色々ありますが、 「嫁に食わすな」系は、
他にも「おいしい食べ物」でことわざとしてあるため、
個人的には、1の理由ではないかと思うわけですが。
そんな秋茄子ですけれど、「名残茄子」と呼ばれることもあるのだとか。
ということが大好きな味いちもんめの一巻の第五話、
谷沢さんの祖父の死のエピソードの時に出てきます。
秋茄子とは、名前の通り「秋にとれる茄子」を意味しますが、
それが「名残茄子」と呼ばれるのは、
秋に「夏の名残を味わう」という意味から生まれたのだとか。
この由来だけを読むと、秋茄子って呼ぶよりも、
名残茄子と呼んだほうが素敵なんじゃないかって思います。
無駄な「嫁に食わすな」論争に巻き込まれなくって良いですしね。