食べ残したくない。

食に関する学びの歴史と記憶、メモ。そして食べてきた者たちの記録。要は食べ物だけのことを書き続けるブログです。食べ残し、いくない。

多くの野菜は一回しか収穫できない外国からやってきた「F1 一代交配種」というタネで作られている。

実は「kobo」のヘビーユーザーです。

で、その「kobo」では朝日新聞の過去の連載が売られていて、

その中に「消えた伝統野菜 タネから考える豊かな食卓-【電子ブック版】」、

という中々気になるタイトルがあったので買ってみました。

かなり短いですが105円セール中だったので購入しました。
(現在は通常価格の210円に戻っています)

 

で、この本(もとい小冊子がいいかも)には、

知らないことがたくさん載ってて勉強になるのですが、

ブログのタイトルに書いた通り、

”多くの野菜は一回しか収穫できない外国からやってきた「F1 一代交配種」というタネで作られている。”

ということを知らずにいて、とても勉強になりました。

 

この「F1 一代交配種」とは何であり、

いまどういうことになってるかをまとめると、

 

 ・大根にも「形がきれい」、「冷害に強い」とか品種ごとに特徴がある。

 ・その特徴をいいところどりして品種改良して、

  育てやすい種をつくったのが、F1= 一代交配種という種。

  (結果農作物の安定供給に寄与した)

 ・ただしその特徴は1世代しか受け継がれないため、

  F1で育った作物から収穫したタネをつかっても良い作物はできない。

 (2世代目だと弱い特徴とかも出ちゃうらしい)

 ・そのためF1を使う場合は、毎回種を購入する必要がある。

 ・現在種の安定供給のため様々な国で種づくりをしており、

  F1のほとんどは外国からやってきている。

  (北南米、欧州、アジア全域で作られている。リスク分散のため。)

 ・国内で栽培されている野菜の多くが、

  外国からやってきたF1種をつかっており、

  上記の本に出てくる農家さんの場合、

  育てている約40種類のうち、わさび菜と赤シソの2種類のみが日本産。

 

ということらしい。

安定供給のために必要な仕組みであり、

必要な仕組みだけれど、結果的に失われたものもあり、

その反動として、シードバンク(今度説明します)が生まれているとのこと。

本の中でも指摘されていますが、

消費者側の求めた結果が現状を作っているわけですし、

良い悪い含めて、難しい問題なのだなと思ったです。